☆手作りの接待で感動させる

 

奇をてらった接待で自爆する??

 

 

 

料理のジャンルとお店のチョイスが終わったら、

次に気をつけたいのは、接待される側への気遣いです。

 

 

接待される側に女性がいるのであれば、

特に希望されない限りテーブル席を選ぶようにし、

前もってそのことを伝えて安心させておきます。

 

 

というのも、座敷になった場合、女性には色々と準備があるのです。

座敷に行くとわかって入れば、

女性はわざわざ脱ぎにくい靴を履きませんし、

ストッキングにも気を遣います。

 

 

メニューはコースが基本です。

 

 

お店を選んだのが自分たちであれば、

これは鉄則と言ってもいいでしょう。

 

接待される側は、あなたに今日の食事を委ねているわけですから、

いちいち何にしますか?などと聞くのはおかしな話です。

それは店と相談し、苦手な食材もあらかじめ取材した上で、

自信を持って出していけば良いのです。

 

接待される側が非喫煙者であれば、煙草の匂いは非常に不快に思うはずです。

絶対に煙草臭くない場所を選ぶべきです。

何より服に臭いがついてしますと、自宅に帰った後でも、せっかくの接待なのに

「煙草の臭いがついちゃった!」

というネガティブな気分を引きずらせることになります。

これでは、それまでどんな気分良く過ごしたとしても、台無しになってしまいます。

 

 

 

参加者みんなが感動する最高のおもてなしとは

 

 

 

僕は、究極の接待は自分の家に招待することだと思います。

自らの腕を振るってもてなし、

何よりスペースの都合もあるのでなかなかそうは行きません。

 

 

接待の場所選びは、家に招く代わりとして行っているという

意識を持つとうまく行きます。

 

 

従って、奇をてらった場所や、望まれてもいないのに一般的ではない

マニアックな料理を手配するのは、少なくとも一次会では避けるべきです。

一般的ではないマニアックな料理とは、具体的にはどじょうや馬肉など。

どじょうや馬肉に罪はありませんが、少なくとも万人受けするものではありません。

 

 

もし僕が接待を受ける側であれば、料理が美味いか不味いかは二の次です。

接待をしてくれる側が、最も心地良く、

最も美味しいと思う料理でもてないてくれているとわかれば、

たとえそれが少々不味い料理だったとしても、

やはり嬉しいものです。

 

 

とても印象的な経験があります。

ある創業間もないITベンチャーがあって、

都内になる一軒家を事務所にしているのですが、

年に一度、夏の時期に世話になっている人を招いてパーティーを開きます。

 

しかし、それほどお金があるわけではないので、

一計を案じます。

ビールは安売り店から仕入れ、竹を買ってきて手製の流しそうめん機を作成し、

皆で花火をしながらガンガンそうめんを茹でて流すのです。

 

接待するほうもされるほうも本当に楽しそうでした。

たいしてお金もかかっていないのですが、とても心が温まります。

ありがとう、来年もまた呼んでね、応援するから頑張れよ、

と皆が声を掛けます。

ここに僕は、接待の本質をみるのです。

 

 

 

接待の本質は気遣いとおもてなしの心

満足度はかけたお金とは比例しない!

 

☆接待に自分の馴染みの店を選ぶ

 

レビューで選んで相手に恥をかかせる??

 

 

 

話し方に自信がない人は、きっと接待も苦手なのではないでしょうか。

打ち合わせや会議に比べ、接待は時間も長いですから、何より、話がもちません。

でも、大丈夫です。相手にあなたの心を伝えればいいのです。

 

 

接待には、ソフト面とハード面があります。

 

 

ソフト面とは、

相手をもてなす会話や、サプライズなどの仕掛けのこと。

 

そしてハード面とは、

接待の場所や料理のことです。

 

 

できるビジネスパーソンに見せたければ、

まずは店や料理のチョイスが大切です。

 

 

接待に使うのは必ず使い慣れた店にするべきです。

 

 

もしあなたが接待をこなさなければならない立場になっているなら、

まずは飲食店の開拓から始めましょう。

 

良さそうなお店は、今なら情報が豊富ですからいくらでも調べられます。

気になるお店は実際に片っ端から訪ねてみましょう。

 

必ずしも高級店である必要はありません。

むしろ普段使いができて美味しいお店のほうが、

接待された側も、その店を教えてもらったことそのものを喜んでくれます。

 

 

雰囲気や料理が気に入ったお店を見つけたら、あまり間隔を開けずに通います。

 

 

するとお店側も、あなたを常連客として気づいてくれるようになります。

 

次は、店の人と仲良くなることを考えます。

食材や料理の知識を教えてもらうのはもちろん、

 

 

プレゼントを贈ったりしてびっくりさせ、

個人的関係にまで辿り着ければ最高です。

 

 

プライベートの忘年会やデート、家族との会食などもそこでやるようにすれば、

無理を聞いてもらえるようになります。

 

こんなお店を和洋中のジャンルごとに用意しておけば完璧です。

大切な接待が入ったら、相手の料理の好みを聞きます。

そして、お店に

「今度の接待、ちょっと勝負がかかっているんです。よろしくお願いします!」

と頼んでおけば、バッチリです。

 

 

 

高級店を選ぶと接待が失敗する!?

 

 

 

しかし、そのやり方を使えないケースもあります。

どうしても新宿で接待しなければならない、

先方がタイ料理を希望している、などの場合です。

 

初めてのお店の場合、最低限守るべきは、ランチでもいいですから、

 

 

一度は下見に行き、店の場所や全体的な雰囲気、

トイレの位置などを確かめておきます。

そして、その場で直接お店の人と相談しながら予約を入れるのです。

 

 

余裕がない場合は、

迷わず名の知れた一流ホテルのレストランを選んでください。

 

 

大当たりはありませんが、大ハズレもありません。

接待に不慣れな人が犯しがちなミスは、

高級なお店やレビュー評価の高いお店を選ぶこと。

 

 

他人やネットの情報だけで判断し、

一度も訪れずに予約を入れてしまうのは避けるべきです。

 

接待する側が行ったこともないお店では、

道に迷ったクライアントを電話で誘導することもできませんし、

テーブル席のつもりが実は小上がり(座敷)で、

相手の靴下に穴が開いていて恥をかかせてしまった、などという失態もあり得ます。

 

接待相手が何かリクエストを出しても、

高級店から見ると一見の客にすぎませんから、

大していい扱いは受けられない可能性もあります。

いくら美味しい店でも、どんな高級店でも、これでは接待が台無しです。

 

 

 

接待するなら使い慣れた店がいい

普段から開拓につとめ、

お店の人と仲良くなっておこう!

 

☆「たまたま」を強調する

 

「ここだけの話」を強調する??

 

 

 

僕は発言をするとき、相手と関係性をより良いものにするために

「魔法のキーワード」を使っています。

実はすでにいくつかご紹介しているのですが、

ここで目的別にまとめておきます。

 

同じ話をするにしても、以下のような前フリをつけるだけで、

スムーズに、印象良く受け取ってもらえます。

 

 

★相手の心を開いてもらうときの「魔法のキーワード」

「ぶっちゃけますけど・・・」

「相談があるんですけど・・・」

 

 

相手の心を開くためには、まず自分から心を開く必要があります。

日常会話でも使えますし、

重要な打ち合わせの場面や核心に迫る局面でも使うことができます。

 

「僕はぶっちゃけ、今日は本当に腹を割ってお話ししたいと考えています。

部長と1対1の話をさせてください」

 

一方、一見良く似ている言葉ですが、決して使ってはいけない表現があります。

 

 

「ここだけの話なんですけど・・・」

「絶対内緒なんですけど・・・」

 

 

まともなビジネスパーソンであれば、

「ここだけの話ですけど、A社ではこんなことをやっていまして・・・」

なんて話す人間は、他社に行ったら自分たちの秘密を

「ここだけの話ですけど・・・」

と言いながら言いふらしているに違いないと思うからです。

 

 

★意見を表明するとき、ハードルを下げるときの「魔法のキーワード」

「よくわかんないですけど・・・」

「まだ結論は見えていないんですけど・・・」

「いま急に思いついちゃったんですけど・・・」

「フラッシュアイデアなんですけど・・・」

 

 

僕はその場で思いついたことでもどんどん発言しますが、

その場の思いつきですから周辺情報が少なく、確定的なことは言えません。

 

また、時間がなくて詳しく調べられなかったとき、

単純に発言しにくい雰囲気のときや、優秀な人たちの中で萎縮しそうなときにも、

そうしたフレーズを使えばハードルを下げられます。

場違いなアイデアだったと気づいたら、すぐに引っ込めればいいのです。

 

 

★自分の意見とはせず、一般論として述べるときの「魔法のキーワード」

「よく、〇〇なことってありますが・・・」

 

 

自分の意見を言うと角が立ちそうな場合は、主語をわざとぼかし、

一般論としてこんなことがありますよね、

と提示すれば、摩擦が避けられます。

そう、さんまさんがよく使うテクニックです。

 

 

★角が立たないように反論する/反対の意見を述べるときの「魔法のキーワード」

「確かにそうなんですけど、私は・・・」

「おっしゃっていることはごもっともですよね。そうなんですけど・・・」

 

 

「そうですよね」は、絶対に否定にならない鉄板のキーワードです。

また、それと同じ効果が得られるキーワードとして、

「確かに!」とか「その通りですよね」があります。

 

実際に心の中では反対意見を持っていたとしても、

そのままガチで反論すれば気を悪くされるだけです。

 

そこで、このようなフレーズを行ってから意見を述べるようにすると、

正反対の意見でも案外すんなり受け入れてもらえます。

 

 

★嫌味なく、周囲を傷つけずに知識やうんちくを

述べるときの「魔法のキーワード」

「たまたま知っていただけなんですけど・・・」

「偶然聞いたことがあるんですけど・・・」

「私もつい最近まで知らなかったんですけど・・・」

「知り合いにたまたま詳しいヤツがいるんですけど・・・」

 

自分の知識を述べたり、うんちくを語ったりするときには、

自分の立ち位置を上げないように注意してください。

 

他の人が知らない知識を語ると言うことは、

「皆さん、この知識は知りませんよね?」

と高飛車に宣言しているのと同じだからです。

 

そこで「偶然」「たまたま」などのフレーズを混ぜておくと、

その知識を知らなくても別に問題はないという雰囲気を作ることができるのです。

 

 

 

相手の気分を害さないように

発言の頭に「魔法のキーワード」をつけよう!

 

☆バレンタインの当日にお返しする

 

ホワイトデーにお返しを忘れる??

 

 

 

2月14日のバレンタインデーが近づくと、毎年思うことがあります。

 

 

それは、何歳になっても、好感度の高い人でいたいなあということ。

 

 

そこで、こんな仕掛けをしたいなと。

14日に会う女性の数をあらかじめチェックしたら、

 

 

その人数分のエルメスポストイットを購入しておくのです。

 

 

「いつもお世話になってます。これ、バレンタインのチョコです。」

「ありがとうございます。じゃあ早速お返しです。」

「はやっ。あっすごい、エルメスポストイットじゃないですか。嬉しい」

「ホワイトデーまでに死んじゃうと嫌だから、今日お返ししておきますよ」

 

 周りからは、いいなあ、私もチョコレート持ってこればよかった、

なんて声が上がります。

 

通常は、女性からバレンタインデーにチョコをもらったら、

翌月のホワイトデーにお返しします。

でも、ホワイトデーの日に会えるとは限りません。

しかし義理を欠くわけにもいきませんから、

これまでは当日に間に合うよう商品を手配し、

宅配便で送ることにしていました。

でも、手間もお金もかかる割に、

直接は渡せませんから相手の喜ぶ顔も見られませんでした。

 

 

ならば、女性の友人同士が友チョコを交換し合うノリで、

当日に渡してしまったほうがいいと気づいたのです。

 

 

もらった相手はまさかすぐにお返しがもらえるなんて予想もしなかったでしょうから、

やはりびっくりしてくれます。

相手を驚かせてなんぼ、なのです。

 

 

 

プレゼントの時間差攻撃なら、2度感謝してもらえる

 

 

 

僕はいつも、あるペンを持ち歩いています。

パーカーのボールペンとも万年筆とも言えない製品なのですが、

書き心地がなんとも言えず素敵なのです。

 

 

人から「ちょっとペンを貸して欲しい」と頼まれたら、

そのペンを渡すようにしています。

 

 

「あれえ、これ凄く書き心地がいいね」

「そうなんですよ。何本もありますから、よかったら差し上げますよ」

「え!いいの?じゃあ遠慮なくもらっておくよ。ありがとう」

 

本当に書き味に優れていますから、いい商品を教えてもらったことだけで、

その人は僕に満足してくれているはずです。

 

そしてヘビーローテーションされて、やがてインクがなくなります。

同じペンを買おうと大きな文房具屋の店頭に行ったり、

通販サイトで型番を検索したりしてみて初めて、

 

 

それが1万円する商品だったことに気づくわけです。

そう、1万円もするんです。

 

 

もらってから時間が経っているだけに、印象はより深くなります。

「そんな高価だとは知らなかったなあ、

それにしても平然と1万円のペンをくれたのか、

何かお返ししなければ」

なんて思っていただければ幸いです。

そんな交流が、いつか大きな実を結ぶかもしれないのですから。

 

 

 

プレゼントもサプライズも惜しみなく与えよ!

 

 

 

馴染みのレストランやお店を持つと、

パーティーや接待で無理なお願いを聞いてもらえるなど強い味方になります。

 

 

僕はそういうお店に対して、いつも大事にしていただいているお礼を込めて、

サプライズのあるプレゼントを贈ります。

 

 

ケーキを差し入れしたり、高級ハムを渡したり、

頂いたとうもろこしをお裾分けしたり。

飲食店がこうした形で客からお土産をもらうケースは稀でしょうから、

びっくりされて、喜んでもらえます。

 

 

それからは更に仲良くなって少々の無理を聞いてもらえるようになります。

 

 

例えば大切な会食のとき、相手が時間を間違えて30分早く来てしまい、

ひとりで座って待っているような状況であれば、

すぐ一報をもらえますし、

退屈させないようシャンパンとアミューズ(小前菜)を出しておいてほしい、

なんていう電話でのオーダーにも快く応じてもらえます。

 

 

口下手な人、話し方に自信がないと感じている人ほど、

プレゼントを使ったサプライズを有効活用するといいでしょう。

 

 

次から次に面白いことを言えなくても、

どれだけポジティブなサプライズを連続して作れるかを考えるのは可能です。

イベントや誕生日などをチェックして、サプライズを実行してみてください。

自ずと楽しい会話や盛り上がりがついてきますし、

相手との距離も縮まって、本当に近い話ができるようになります。

 

相手の意表をつく、サプライズを仕掛ける、

ということは「与え続ける」ことでもあります。

 

仕事で会う相手の近況を聞き出して、

Aさんが風邪を引いて寝込んでいるとわかったら風邪薬を買って差し入れし、

アポの直前にBさんの誕生日だと気づけば、

コンビニに駆け込んでチロルチョコを買い占め、

会った瞬間にクラッカーをパン!と鳴らす。

 

 

こんなサプライズを与え続ければ、あなたは相手にとって

かけがえのない存在になるはずです。

 

 

 

話すのが苦手な人ほど

プレゼントやサプライズを連発しよう!

 

☆「優しさ」を追求する

 

「効率」を追求する??

 

 

 

知識量が圧倒的に多かったりすると、

ついそれを自慢するかのように見せつけてしまう人がいます。

あるいは、相手が何か言って、「そんなこと知ってるよ」と

言わんばかりに、相手の話を遮断してしまう。

 

この手の人は、相手が話し始めても、すぐにその結論が予測出来てしまうので、

聞くこと自体が非効率だと思うのでしょう。

 

 

結論がわかりきった状況でも、付き合わざる得ない局面は存在します。

 

 

 例えば、上司やお年寄りなど目上の人に

パソコンやタブレットPCの使い方を教えるシーン。

知識のある人にはなんということことのない操作方法でも、

初心者はいちいち躓いてしまうものです。

 

では、その度にイライラして「そんなこともわからないの?」

と上から目線で言ったり、

「ああ、そんなこととっくの昔に知っているよ」と言い放って、

無駄な会話を強制終了させるべきでしょうか。

 

確かに効率はいいでしょうが、相手は確実に傷つき、

中には尊大な態度を蔑む人もいるでしょう。

少なくとも、あなたには二度と相談してこないでしょう。

こんなとき、

 

 

「僕はたまたま知っているんですが、これはこう使うんですよ」

 

 

と説明します。

偶然知っていた、たまたま使える、という言葉を

前につけておけば絶対に嫌味にはなりませんし、

相手も傷つかずに済むからです。

これが優しさであり、敬意だと思います。

 

 

 

もしも、「その話なら知ってるよ」と思ったら・・・

 

 

 

次は、僕が実際に経験した話です。

 

自動車会社のプロジェクトに関わっていたおかげで、

僕はここ数年、最新の車の開発事情や業界事情にだいぶ詳しくなっていきました。

 

別のメーカーの人が、その企業との間で進んでいる

大きなプロジェクトの話を始めました。

 

その人は「君は知らないだろうけど・・・」という言葉で説明を始めましたから、

 

 

僕は最後まで知らないふりを貫き、

知っていることもいちいち初めて聞いたかのように振る舞いました。

 

 

そして最後には、「いやあ、全く知りませんでした。勉強になりました」

とお礼を述べました。

 

僕が食傷気味に話したら会話はすぐに終わるでしょう。

そして、相手の気分は最悪になる。

プライドが丸つぶれになってしまうのですから。

 

先方はただ自慢したかっただけなのかもしれません。

でも、とっておきの話題として、僕に情報提供してくれたのかもしれません。

 

 

そんな人の顔を潰してまで、会話の効率を追求する必要など全くありません。

 

 

話の展開がわかっていたとしても、その人の気持ちを察し、

ニコニコし、びっくりした顔で結論が出てくるのを

待つくらいの度量があっていいでしょう。

これは話し方のテクニックと同時に、人への優しさの問題であるのです。

 

 

 

相手に気持ちよく話してもらうためには、

知らないふりを!

会話で大事なのは効率ではなく、優しさ

 

☆結論を語らない

 

必要もないのに結論づける??

 

 

 

煙たがられる人が陥りがちな根本的な勘違いがあります。

会話には必ず結論がいると思っていること。

そして、そこに行き着けないのをとても嫌がるのです。

 

 

でも、結論のない話など当たり前だと考えていますし、

それどころか相手が望んでいないのであれば、結論を語らないようにしています。

 

 

 それでも一向に構わないのです。

 

会話の相手が、深刻な悩みを抱えていたとします。

仕事関係でも、男女関係でもよくあるシチュエーションです。

僕もよく相談されます。

 

こんなとき、相談している側は、

必ずしも相手に結論を求めているわけではありません。

若い頃と違い、今の僕はそのことをよくわかっているので、

「相談に乗ってよ」と言われれば、

 

 

ただ相槌を打ち、相手の話した内容をおうむ返ししながら、

基本的に黙って聞いてるだけです。

 

 

そして相手から「どうしたらいいと思いますか?」と聞かれて初めて、

自分の考えや結論を言うことにしています。

 

話を聞いた結果、たとえ僕が100%自信がある解決法を思いついたとしても、

 

 

相手から請われない限り絶対に語りません。

 

 

 

相手が何を望んでいるか考えましたか?

 

 

 

なぜこんなことを大真面目に守っているのかというと、

会話の相手が何を求めているかは、あくまで相手の中にしか存在しないからです。

 

もしかしたら、彼(彼女)の頭の中にはすでに結論めいたものがあり、

僕にはただそれに対する賛同を求めているだけなのかもしれません。

 

あるいは、結論が出ない、出せないことと知っていながら、

ただ真剣に耳を傾けてもらう相手が欲しくて話を振って来ただけなのかもしれません。

 

つまり傾聴してもらえればそれで十分で、

「ああ、話したらスッキリしました。明日から頑張ります。」

となるかもしれないのです。

 

 

相手がその会話を通じて何を望んでいるのかを正確に掴むことこそが、

僕が考える会話の本質です。

 

 

それが「相談に乗ることそのもの」であるなら、

 

 

結論など全く邪魔な、不要な要素です。

 

 

たとえ万能の解決策であったとしても、呑み込むべきだと思います。

 

クライアントから結論を求められれば、自分の考え方をお伝えします。

反対意見やネガティブな要素を述べてほしいと頼まれれば、

やはり自分の考えと合致していようといまいと、

考えられるリスクや問題点を指摘するでしょう。

 

しかし、いくら社長が迷い悩んでいようと、

僕が望まれてもいないのに結論を言うのは絶対にやってはいけないことです。

それは大きなお世話ですし、

そもそもその会社が失敗しても責任の取りようがないからです。

 

結論を語ることではなく、社長やクライアントが選びたいほうを後押しすることです。

それが僕の仕事です。

 

その結果が失敗に終わったとしても、

本物の経営者であれば、決して僕を責めることはありません。

 

 

 

会話には必ずしも結論は必要ない

何を望んでいるかは相手の心の中にある

 

☆相手にうんちくを語ってもらう

 

自分でうんちくを語る??

 

 

 

「うんちく」と聞くとネガティブな反応をする人がいます。

知識を一方的にひけらかすうんちくなんて自己満足の象徴のようなもので、

聞かされる側は迷惑なだけ。

「話し方」の本を読むと、

「うんちくは百害あって一利なし」みたいなことが書かれていることもあります。

 

 

うんちくを披露することは基本的に気持ちの良いものです。

 

 

 そして、うんちくを語りたいのは、話している当人だけではありません。

うんちくを聞かされている相手だって、機会さえあればうんちくを披露し、

感心してもらいたいと思っているはずです。

 

ならば、うんちくを語る際のコツさえ知っていれば、

嫌味にならずに会話の中でそれを生かすことができるはずです。

 

 

まず大原則として守っておきたいのは、

必ず相手から先にうんちくを語ってもらうことです。

 

 

お客様や年長者であればなおさらです。

間違ってもワインを前にして、

「部長、このワインをご存知ですか?これはですね・・・」

なんて話をいきなり始めることは避けるべきです。

 

 

 

相手に「うんちく」を気持ちよく語ってもらう極意

 

 

 

では、どうすれば相手から先にうんちくを語ってもらうことができるでしょうか。

これは簡単です。

 

誰だって語るべきうんちくを持っていれば語りたいのですから、

あとは「今がうんちくをご披露いただくチャンスですよ!」

とパスを投げればいいだけです。

 

 

接待の席でワインや日本酒を選ぶのであれば、

その選択そのものをお願いできないか頼んでみます。

 

 

腕に覚えのある人なら乗ってくるでしょうし、

自分でなければスルーされるでしょうから、

その場合はスッと引っ込めればいいのです。

 

もし選んでくれたなら、そこには理由があるはずです。

 

 

あとは質問を投げるだけ。

 

 

「今回はどうしてこの銘柄を選んでいただいたんですか?」

というスルーパスを送ります。

あとは先方の得意な話を、大いに気持ちよく語ってもらいましょう。

 

語ってもらうことが目的ですから、

たとえそのうんちくのレベルが自分より低かろうと、

絶対に話を横取りしてはいけません。

いちいち感心しながら聞いていくのがマナーです。

「ほー、なるほど!」と。

 

 

最初のうんちく披露が口火になって、

あらゆるうんちくを吐き出してもらい、

相手のうんちくだけで全ての時間が埋め尽くされればその客席は大成功です。

 

 

逆に、自分のうんちくを語るときには、

 

 

「不動産なんですけど」とか「つい最近まで知らなかったんですけど」

 

 

などと前置きして触りだけを話し、

もう一度相手がうんちくを披露できるよう水を向ける手段に使えば、

場を盛り上げることができるはずです。

 

 

 

誰でも「うんちく」は語りたいもの

だからこそ相手に語ってもらえ!