☆相手を「共犯者」に仕立てる

 

自分ひとりで罪を犯す??

 

 

 

僕はどんな会話も基本的には

 

 

「共犯関係」

 

 

を生むために行います。

 

おもしろいアイデアを思いついても、自分だけの力では実現しません。

そういうときは、話すという行動をステップにして必要な戦力を持つ相手を

巻き込んでいこうと考えるのです。

 

 

一緒にやろう、力を貸して欲しい、手伝ってもらえないかといった説得は、

「相手を巻き込む」共犯関係を作る上で有効なアプローチです。

 

 

これは、謝るときや口説くときでも同じ。

謝る側と謝られる側、口説く側と口説かれる側も、

お互いに共犯関係を築けば、必ずうまく進んでいきます。

 

 

 

共犯関係になるための2つのポイント

 

 

 

では、どうすれば相手と共犯関係になれるのか。

それには、次の2つのポイントが重要です。

まず、

 

 

「情報」を常に共有しておくこと。

 

 

自分だけが暴走することなく、その都度メールで進歩状況の確認をしておくのです。

担当者だけでなく、その上司までCCで情報共有しておくと安心です。

 

 ビジネスの現場において、一番大切なのは、

 

 

情報です。

 

 

それを共有すればするほど利害が一致しています。

 

 

そしてもうひとつ大切なのが

 

 

「相手のメリット」を明確にすること。

 

 

会話の相手は、通常あなたとは立場が異なります。

力を貸して欲しい人であれば、あなたより力のある人、

謝罪ならお客様、口説くのであれば異性、という具合です。

 

立場の異なる人には、どんな利害が存在しているのか、

どこがツボなのか、相手の興味の対象が何かを考えて話を進めていきます。

 

 

最も大切なのことは、

自分に協力すると相手にどんなメリットがあるのかを探し出すこと。

 

 

これさえ見つかれば、共犯関係を結びつけやすくなります。

この作業抜きに淡々と説明をしても、それは上意下逹

一方的な命令と何ら違いはありません。

 

 

正社員が自分ひとりの販売店を例に考えてみましょう。

肩書きは店長ですが、アルバイトの店員は皆年上で経験が長い人ばかり。

本社からは売り上げ目標、コストカットなどを要求されていますが、

彼らにどう伝えれば実現できるのかわかりません。

 

共犯関係という考え方は、このような局面でも有効です。

僕なら、こういう時はまず、

 

 

お互いの立場の違いをはっきり認識します。

 

 

自分は一応終身雇用の正社員であって、

本社からの辞令があればどこの店に行くかもわからない存在。

給料を決めるのは本社であり、その元は個々の販売店の成績です。

店員たちは学生や主婦、フリーター。

問題がなければこの店で働き続ける気でいて、時給は店長の裁量次第です。

 

そして、店員たちの利害がどこにあるのかを見極めます。

時給を上げて欲しい、もう少しシフトに余裕が欲しい、

真面目に働く人とそうでもない人の差をつけて欲しい、

など相手の利害を知って、初めて自分の利害と結びつけた話ができるようになります。

 

「来月さえ乗り切ってくれれば、時給を上げるよう本社に掛け合う」とか、

「もう少し採用を増やしてもらおう。友達でいい人いないかな?」

などの会話ができます。

 

互いの利害を結び付けられれば、自分も相手も動きやすくなるのです。

 

 

 

利害が一致すれば、「共犯関係」になれる!

まずは相手のニーズを探ろう