☆「事実」を答える

 

「意見」を言う??

 

 

 

もしあなたがレストランのオーナーなら、お店の入り口に、

どちらのメニューを掲げますか?

 

A「タラバガニと伊勢海老の身がたっぷり入ったシーフードカレー¥5000」

B「シーフードカレー伊勢風¥5000」

 

AもBも中味は全く同じ。

お客はどちらに食欲をそそられると思いますか?

 

僕ならAです。

AとBの違いは、主語と述語の関係がしっかりしているかどうか、

Bはアピールすべき「主語」を思いっきり省略してしまっているため、

ちっとも美味しそうに思えず、5000円も出す価値があるかどうか

判断しようがありません。

 

たかがメニューと考えないでください。

これは、相手の質問に対して、どれだけ的確に答えられるかどうかを表しています。

 

 

5000円を払う価値があるほど美味しいかどうかを聞きたいのに、

Bのようにピントがボケた答えをされれば、

いくらシーフードカレーがお店の自信作で価値以上の価値があろうとも、

注文しようとは思いません。

 

 

 

聞かれたのは「事実」?それとも「意見」?

 

 

 

同じようなすれ違いは、例えば会議ならこんな形で発生します。

 

上司「Aくん、この間X社に提案したプロジェクトの結論、どうだった?」

A「いやあ、僕はかなり頑張ってプレゼンしたんですよ・・・

担当の〇〇さんのウケはよかったんですけど・・・」

 

上司が聞きたいのは、X社の正式な回答がOKだったかNGだったのか、

あるいはまだ検討中なのかという「事実」です。

 

しかしAくんが答えたのは自分の「意見」。

相手に確認していない自分のミスを隠したいのか、

努力したことをアピールしたいのか、急に聞かれて焦っているのかわかりませんが、

聞かれた質問に対して、答えるべき内容がズレてしまっています。

これでは上司に怒られても仕方がありません。

 

 

大切なことは、「事実」を求められているのか、

「意見」を求められているのかを瞬時に見極めることです。

 

 

「あの店のカレーは美味しかった?」と聞かれたのなら、

あなたの意見を言えばいい。自分には辛すぎたとか、

値段の割には美味しいと感じたとか。

美味しさに正解はないのですから、ここは意見でいい。

 

でも、X社との取引がうまく行ったかどうかは事実を答える。

その上で、今後の展望や予測など自分の意見をプラスすればいいわけです。

 

「いやあ、僕のプレゼン自体は向こうの課長さんも

熱心に聴いてる様子だったんですよ。

でも、課長さんも決断できないのか、したくないのかわかりませんが、

きっと景気もそんなによくないから色々考えるところもあるんじゃないですかね」

 

そう、これは全て「意見」です。

見事なくらい事実が一つもない・・・。

そんな事態に陥らないよう、相手が何を求めているのかを見極めてください。

 

 

 

相手に求められたのは「事実」か「意見」かを見極めよ